ミステリー小説、皆さまはお好きでしょうか。
私は結構好きですが、どちらかというと櫻子さんみたいな本格的ではないけどミステリの質は高い!といったような軽いものが好きだったりします。
なので本屋に行くと大体は小説の表紙とあらすじを見て直感で決めているのですが、今回も一冊行き当たりました、あたりのミステリ。
『謎好き乙女と奪われた青春』
タイトルと表紙の女の子につられて買った小説ですが、これは本当に面白かった!
続々とアニメ化している作品を掘り当てている私が言うのだから間違いない!
今回はこれについてレビューしていきます。
あらすじ
藤ヶ崎高校一の美少女、早伊原(さいばら)樹里は恋愛に興味がない。友情にも興味がない。もちろん、部活にも。彼女が愛してやまないこと、それは日常に潜む謎。衆目の中ですり替えられた花束。学年全員に突如送られた告発メール。教室の反対側からの不可能カンニング。やがて僕の過去が明らかになるとき、「事件」の様相は一変し……。彼女と「僕」が織りなす、切なくほろ苦い青春ミステリ。
原作あらすじより引用
生徒会の主人公が入学式の代表で演説をしたヒロインにカラフルな花束を渡す役を仰せつかるところから物語は始まります。
緊張しながらもその役を果たそうとステージに上ると、そこにいた女の子は作り物みたいな超絶美少女。
主人公は思わず顔を赤くしながらも花束を渡してステージを去る……はずが、ここでハプニングが起きます。
主人公が渡したはずの花束はピンクや白などの色とりどりのカラフルな花束。
しかし、いつの間にかヒロインはプロポーズでもするときに渡すような真っ赤なバラの花束を持っていて―――
という少しミステリチックな描写から第一章がスタートします。
要するにまた冴えない男と超利発な女の子が青春する物語ではありますが、女の子の方は青春には全く興味がなく、男の方もただの草食系かと思いきや結構複雑な事情を抱えてたりする設定。
どっちもかなりの曲者で、二人の機転の利いた罵り合いは結構見ものです。
現在までの発行巻
現在まで計4巻が発売されていて、4巻完結です。
一日で全部読んでしまった……!!金が……!!
第一巻(個人的評価85点)
第二巻(個人的評価90点。この巻超面白かった)
第三巻(個人的評価85点)
第四巻(個人的評価60点。正直ラストの巻が微妙)
どうでもいいけど可愛くない?ヒロイン。
登場人物
かるーく紹介。
矢斗春一Yato Haruichi
本作主人公。実はイケメン。ただ、性格はあまりよろしくなかったりする。
青春したいと願う男子高校生だが、青春ができない訳もあったりなかったり。
特異な体質を持っており、周囲からの悪意にさらされやすい。
ヒロインとの出会いで少しづつ成長していく。
早世原樹里
ヒロイン。自他ともに認める超絶美少女。
才色兼備を地でいく感じ。恋愛などといった青春事に一切興味を示さず、ミステリを追及している変態少女。
この本の見所と感想
この本は非常に面白かった!
どこが面白いってミステリ小説らしくオチが全く読めないところ。
見所は本当に全巻渡ってそのオチですね。ラストのネタ晴らしで仰天すること間違いなし。
そして例え読めたとしてもそれが二転三転するというTHEミステリ。
終盤になって「うわ!そういうことか!」と何度もうならされました。
ミステリ系でここまで驚愕したというか、オチで「やられた!」と思ったのは結構久々かもしれない。
個人的に2巻のラストのどんでん返しでやられました。多分、読者のほとんどが僕と同じ気持ちだったんじゃないかな。
本当にミステリ系って不思議で、ヒントは散りばめられているし、確かにその通りだなってはなるんだけど、気が付かないんだよなー。
個人的なオススメは2巻。単純なトリックではありますが、それ故に強烈。
ぐぬぬと何度唸ってしまったことか。
ちなみにラストの4巻は正直微妙でした。
1~3巻が効果的に働くのは働くんですが……なんかなぁといった感じ。
3巻までは結構面白い(特に2巻)ので、読んでみて本気で内容が気になったのなら4巻も読んでみるといいかもしれません。
……ちなみに。
少しネタバレになっちゃうかもしれないけど、多分、この作品はどんなに人気が出ても漫画化やアニメ化はないと思う。
櫻子さんとかビブリアとかが色々計画進んでて、そういう作品を発掘するの得意なんだけど、これだけはないはず。
まとめ
今回はたまたま手にした一冊、『謎好き乙女と奪われた青春』をレビューしてみました。
総合点としては80点超えといったところ。
最終巻がもっと工夫してくれれば……そこが残念なところ。
これは一巻だけ買って満足もできる作品なので、是非一巻だけでも手に取ってみてください。
ラストで「!?」ってなること間違いなしですから。絶対に後悔しないです。
さて、今回のレビューいかがでしたでしょうか。
それでは今回はこのあたりで失礼をば!
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