皆さま、資産運用していますか?
現在資産運用の大切さが巷でめちゃくちゃ騒がれているのは皆様ご承知の通りかと思われます。
新聞を見ると二言目には「資産運用」だの「超低金利時代」だのと、正直普通に生きていればあんまり関わりが無いような言葉が出てきます。
資産運用?資産を運用していくんでしょ?
とか
超低金利?まぁ利子って最近低いもんね。
とかぐらいは分かるでしょうが、実際に金利がどの程度で、なぜ貯金じゃダメなのかとか、正直理解していない人が多いのでは?
正直、一回理解すれば簡単な話ではあるんですが、それを理解しようと勉強しようなんて普通の人は思わないんですよね。
なので今回は普通の人は関りが無いようなワードを、資産運用を担当していた現銀行員である私が解説していこうと思います。
まず初めに:2018年現在の預金の金利を知ろう
今の金利は0.001%
皆さんはどこの銀行に預金を持ってますか?
メガかもしれませんし、地銀かもしれませんが、持っていないという人は間違いなくいないでしょう。
今時現金で持ち歩いている人なんてごくごくわずかです。99.9パーセント以上の人間は銀行に口座を持っています。
しかし、その預金の金利ってご存知?
多分そこまで意識した人はほとんどいないと思います。
預金なんてただ安全に現金を預けておくだけの仕組みと考えている人が多いですから。
ですが、自分が預けている預金の金利ぐらいはしっかり覚えておきましょう。
いいですか、皆さん。
現在、貴方が預けている預金の金利は「0.001%」です。
※参考までにですが、バブル時代は8%とかでした。
銀行によって違いはあるでしょうが、誤差みたいなものです。大体がこの金利でしょう。
0.001%。なんかすごいですよね。
さて、それではこの0.001%という数字はどのくらいの破壊力を持っているか見ていきましょう。
100万円を一年間預けても増えるのは10円未満!
0.001%を100万円にかけてみてください。
その結果として出てくる数字は……
なんと10円ですよね?
そう、これが現在の預金の金利なのです。
100万円をあずけても付くのはたった10円の利息。
しかもその利息から税金がひかれるので、実際は8円ぐらいになります。
対してATMの手数料は一回ごとに100円とか引かれます。
100万円を10年間預けないとその手数料すら回収できないわけです。
これが超低金利時代。とんでもない時代を我々は生きているものです。
超低金利には何故なった?原因は日銀のマイナス金利導入
マイナス金利ってご存知でしょうか?
良く聞く言葉の一つではありますが、正直正確に理解している方は少ないのでは?
マイナス金利というのは、
銀行が日本銀行に預けている預金にマイナスの金利がかかる状態
のことを指します。
……こう言われてもぶっちゃけ良く分かりませんね。マイナス金利の説明の癖にマイナス金利なんて言葉使ってるし。
んじゃあ分かりやすく解説してきましょう。
前提知識:銀行も日本銀行に預金口座を持っている!
まず前提として、知ってほしい知識がひとつ。
我々が銀行に口座を持つように、
実は銀行も日本銀行という銀行の親玉に口座を持っています。
意外なポイントなのは「銀行も預金口座を持っている」という点。
多分皆さんこれはご存知ではなかったのでは?
この口座を通じて銀行間でお金をやり取りしているという訳ですね。
マイナス金利は銀行が持っている預金口座にかけられている!
そしてマイナス金利は、銀行が日本銀行に持っている預金に対して掛けられています。
決して我々の持つ口座にマイナス金利がかけられているわけではありません。
多分ここを勘違いしている人が多いのかなと。我々の口座に掛けられているわけではないので、勘違いなさらないように。
話は戻りますが、銀行の口座にマイナスの金利がかけられているということは、
銀行が日本銀行にお金を預ければ預けるほど銀行の金が減っていくというわけです。
普通はお金を預けていると利息っていう形でほんの少しながら増加しますが、
マイナス金利の場合は逆にお金を預けていると減っていくという訳です。
銀行は儲け金などを日本銀行の口座に入れておくわけなのですが、日本銀行に預けると銀行の金がどんどん減っていくという状況に陥ります。
それがマイナス金利です。
それはわかったけど、なんのためにマイナス金利をする必要があるの?
では何故このようなことをする必要があったのでしょう。
それは世の中にお金を流させるためです。
銀行っていうのはクッソ保守的な会社なので、基本的にリスクを取るということを殆どしません。
儲けは儲けで自分のポケットに収めて終わり。それが銀行です。
でも、政府がそれを良しとしなかったわけですね。
お金を貯めこんでいるぐらいなら外に回せ、ということで、お金を貯めこんで滞るようなことが無いように、銀行の預金に負の金利をかけました。
そう、
「持っていてもどうせ減るようにするから、さっさと金を世の中に流せ」
という状況を強制的に作り上げ、銀行がため込んでいるお金を世の中に流させたのです。
でも何故マイナス金利が導入されて私たちの預金の金利が下がったのか
これに関する回答は簡単で、
「銀行がマイナス金利のせいで儲けられなくなったから」
です。
金をためてしまうとマイナス金利によって金を減らされてしまうので、積極的に金を貸しましょう!という流れを銀行は作らざるを得ませんでした。
そうなると住宅ローンとかの金利を下げてでもお金を貸さねばなりません。
住宅ローンなどの金利=銀行の儲けなわけですから、銀行は儲けがどんどん少なくなっていくわけです。
貸しても貸しても労働量に対して金利はとても低いから儲けが少ない……
そんな状態が続いているわけですね。
なので我々に利息という名のお小遣いを払っている余裕がなくなり、超低金利になっているという訳です。
以上が超低金利時代の真実です。
最後に:そんな世の中での資産運用の大切さとは
先に述べた通り、現在の預金の利率は0.001%です。
そんな糞みたいな金利じゃあ当然預金にお金を入れていても増えやしません。
……そこでやはりおすすめなのが資産運用にて自分のお金を増やしていく方法です。
給料で得る収入を月一万円で大丈夫です。そんな小さい額で大丈夫なので、是非資産運用に回してみてください。
資産運用で得られた収益には20%ちょっとしか税金がかかりませんし、NISAなどを使うなど、やり方によっては非課税にすることだってできます。
当然元本が割れてしまうリスクがあるにせよ、預金だけでは運用が不可能な利率で資産を回すことができます。
公的年金の支給が70歳よりも後になると言われる我々の世代。多分この低金利が終わることはなかなかないでしょう。
少しでも投資に資金を回して、増やすことも考えていくのが、我々若い世代に課せられた一つの義務やもしれません。
さて。長くなりましたが今回はこのあたりで失礼をば!
つみたてNISAは本当におすすめだぞ!
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